【書評】the four GAFA 四騎士が創り変えた世界

レビュー

先日読んだ『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』という本が非常におもしろかったので、要約や学んだことを書いてみようと思います。
新規事業を考えていきたい方や、将来世の中にイノベーションを起こしたいと考えている方は参考になる本かと思います。

 

 

それでは早速見ていきましょう!

 

 

➀ 要約

一行にまとめると、
「GAFA出現以降の世界、GAFAの解説とその成功の要因を実際のエピソードを交えて説明する本です。」

あのビッグサービスが実はこういったロジックで生み出されていたのかとすっきりすると思いますよ。

1、Amazon

人間の根源的な「狩猟と採集」の本能に訴えかけ、小売の世界のルールをイチから変えた企業。
伸び悩みが続く小売業界とは反比例で伸びている要因は主に二つと考えます。
(1) 長期的なビジョンをうまく株主に見せ、投資・資本を得る能力。
(2) (1)を用いて他社と圧倒的な差別化を行う意思決定の2つのルール
・取り返しがつかないもの
・引き返すことができるもの

上記により、「他社がいいとわかっていても絶対にやらないこと(ex:空飛ぶ倉庫など)」を圧倒的なスピードと規模感で行い、差別化を行う。

結果として他の小売業が細々とシェア争いをしている部分に対して、全く異なるアプローチで総取りを行う。
更にはAWS事業など、既に小売事業でないメイン事業も並行して裏で成長させている。

日本の会社でこれができないのは、実績が出ている、黒字化の可能性が短期間でないとなかなか投資されない日本の投資文化も関係していると考えられる(現にAmazonの方が長く事業が黒字化しなかったにも関わらず、株式公開したメルカリは収益が短期で出ていないので株価が下がっている、というニュースを読んだことがあります。)

2、Apple

「性器に訴えかける」と言われるような、コンピューターを売る企業とは思えない群を抜いた差別化戦略が特徴。

PCや他の電子機器において「電子機器を持っている」というよりも、「モテるアクセサリーを持っている」というような外見・UI上の顧客体験を提供することを行なっている。
そうすることによって、低コストで製造した商品を、魅せ方でとんでもなく高い価格で販売している。
つまり機能面でそこまで差別化をしている訳でもなく万人にとって使い易い訳でもないのに、「良いもの」に見える。

一貫した差別化戦略が特徴で、弊社の戦略との親和性や類似性があるのではないか、と感じましたが、およそ似ても似つかないように考えられるのは、
・参入障壁の低さ:差別化しようにもすぐパクられる
・顧客体験が可視化出来ない:あくまで「総合」媒体なので宣伝が大衆的になりやすい、店舗や有形の商材を持たないので企業からのメッセージが視覚的に伝わりにくい等

以上の要因があるかと思います。

3、Facebook

「幸福レベルにもっとも関係するのは人間関係の深さと有意義さ。」
これをオンラインの世界で顧客に獲得させた企業がFacebookだと考えられる。
toCの観点ではここがわかりやすい特徴だが、収益を上げる企業として考えた時の強みは以下にあると考えられる。

・新しいマーケティングツール
今まで「規模」と「ターゲティング」しかなかったマーケティング活動の世界で、その両方の実現を可能にしたところがtoBでのFacebookの差別化ポイント。
プロフィールを詳細に登録したユーザーが、カスタマージャーニーのどのポイントでつまずいているかまで見ることが出来る。

・スピードと順応力
Instagramの買収時のエピソードが物語るように、市場の変化に対して買収などの大きな意思決定レベルで
対応している(結果、それがハマった。)勝者全取りのゲームになってきているので、これが大きな独自性になる。

4、Google

言わずとしれた世界最大の検索エンジン。

特徴としては、

・量:ユーザーの消費や行動レベルのデータを圧倒的に収集している。
そうする事で、マーケティングに必要な情報の概念を変えた。

・ユーザーからの信頼性→公益化
上記のように日常に深く浸透する事によって圧倒的な公共性を得、結果的に不可侵であるような印象と、
強い信仰をユーザーや政府から得ている。

GAFAに共通する8つの「遺伝子」

・商品の差別化
・ビジョンへの投資
・世界展開
・好感度
・垂直統合
・キャリアの箔付けになる
・AI
以上のフレームに照らすと、次すべき事がわかります。
(例えば、NIKEには直営店の拡大=垂直統合の推進を進勧めている。)

➁ 学び

 

(1)GAFAのような「よくわからないけどすごい」企業も、マーケティングという軸で切ると意外と容易に理解出来る。
例えばAppleが取っているのはコストや機能等を一切無視した「差別化戦略」であり、これはいろんな企業でもやっていることです。

(2)自社の事業と照らしてどう違うか
「8つの遺伝子」に則って分析する。
自社の事業が上記の8つの遺伝子に当てはまるのかどうかを検証することで、現状不足している点だけでなく、今後伸ばしていかなければいけない分野、要素が見えてきます。

➂ まとめ

 

GAFAと呼ばれるビッグサービスに関しても、フレームワークに当てはめて考えると意外に思いつきそうなサービスだと感じました。
今世の中にある大きな課題。
まずはそれを的確にとらえ、その課題に対して今回学んだフレームワークにそって事業を考えていくことが最短距離な気がしますね。

だらだらと書きましたが以上です。
またおすすめの本があれば紹介させていただきます。

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